サイクリングをしているときに必ずと言っていいほど出くわすのが、
峠を越えるような急な坂道ですよね。
サイクリストの中でも「急な坂道だけは嫌い」という人は結構多いようで、
私もそのうちの一人であります()
坂道についてはこれまで数え切れないほど登ってはいるのですが、
やはりなかなか慣れないものです。
坂道を回避しようと、
なるべく平坦な道をその都度探しながら走っているという人も、
割といるのではないでしょうか・・・?
しかし、こういった勾配や坂道とうまく付き合うことで、
より賢い効率の良いサイクリングにグレードアップできるものです。
そこで今回は、勾配の出し方についてご紹介していきます。
道路標識にある勾配〇%は角度ではない!?
坂道を走っているとき、
「勾配〇%」と書かれている黄色い標識を見かけますよね。
普通に考えれば勾配〇%は角度を表しているように見えてしまいますが、
実は道路標識における「勾配〇%」というのは上りの角度ではなく、
坂道を100メートル進んだらどれだけ標高が上がったかを表したものなのです。
なので、勾配〇%と上りの角度では数値が違っています。
まずはここを抑えましょう。
勾配は三角比で求められる!
高校で三角比を習った人は多いと思いますが、
実は勾配を求める時に役立つのがこの三角比なのです。
当時習っていた時は「こんなのどこで使うんだ?」
と感じた人も多いと思いますが、
まさかのサイクリングで三角比が活躍してくれるのです。
勾配の考え方としては、
三角関数で登場する「サインsinθ・コサインcosθ・タンジェントtanθ 」のうち、
tanθを使います。
三角関数の説明は端折りますが・・・
上図のように角度約5度の場合、
tanθに相当するのはちょうど対面となる9メートルとなりますが、
この9メートルが先述の理論の通り、
勾配9%となるのです。
決して勾配5%とはならないので注意しましょう。
※「約5度」としているのは、勾配〇%と上りの角度では数値が違い、かつ実際は小数点(5.4度)になるため分かりやすいよう繰り上げている。
そもそも勾配というのは、
100m進んだらどれだけ標高が高くなるかという傾斜を表すものです。
勾配の公式は以下のようなものがあります↓
100メートル移動したときに高さがhメートル上がるとすれば、
底辺:高さ=100:h
という比になります。
例えば上図の勾配のケースを考えてみましょう。
果たして何%の勾配になるのでしょうか?
公式の通りそっくりそのまま当てはめると、
100m:10m=100:h
100h=1000
h=10
となるので勾配はズバリ10%と出ます。
言い換えれば、100メートル進んで10メートル上がったということは、
標高は10分の1稼いだことになりますよね。
因みに勾配10%は度に変換すると5.7度となります。
ちょっと複雑ですが、
こんな感じで勾配を出すことができるのです。